経済指標の見かたのコツ(西ヤンレポート2015年8月その1)

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ささ。

数千人の西ヤンメルマガの読者様の中で、
わずか数人と言われる「西ヤンレポート愛読者様」
つまり失礼を承知で言うと「希少種」の方々にお届けする、
久々の西ヤンレポートです。

今回のレポートは7月30日のFOMCの政策金利発表から、
シコシコと書いているのですが、
アレも言いたい、コレも言いたいと、
持ち前のサービス精神が災いして、
自分でも恐ろしいくらいに脇道に脱線脱輪脱腸しています。

ともあれ読んでいただかないことには始まりません。

今回の西ヤンレポートでは、

・世界中の市場関係者が数ある経済指標をどのように見て、
 一体何を読み取っているのか?

・そして、世界経済、為替市場にも多大は影響を与えるFRBが
 経済指標をどのように見て、
 どのように考えて政策金利の上げたり下げたりしているか?

を3回にわたって解説します。

今日はその1回目。

内容は暑苦しいながらも「準備運動」ですので、
少々の脇汗をかきながらどうぞお気軽にお読みください。

まず最初にお話しするのが「経済指標の順番」です。

例えば、
・GDP成長率(経済成長率)
・GDPデフレータ
・PPI(生産者物価指数)
・PMI(購買担当者指数)
・CPI(消費者物価指数)
・PCEデフレータ
・ISM製造業景況感指数
・ISM非製造業景況感指数
・鉱工業生産指数
・小売売上高
・ケースシラー住宅価格指数
・失業率
・非農業部門雇用者数
など、アメリカの経済指標で有名どころの一部を挙げただけでも
このような感じで多数の経済指標が存在します。

これらの経済指標が、
それぞれ上がったり下がったりするのですから、
こうした各種の経済指標から経済情勢を読み解くのは
一見、至難の業のように思われます。

しかし。

これらの経済指標には「見かたの法則」が存在するのです。

その法則とは、

 国

 ↓

 企業

 ↓

 消費者

ということです。

これだけの話だと、
「ハテ、何のことやら。」
だと思いますのでもう少し説明を重ねます。

この「見かたの法則」である、

 国

 ↓

 企業

 ↓

 消費者

というのは、経済の流れ(順番)、

つまり、

・好景気になる流れ(順番)

であり、

・不景気になる流れ(順番)

なのです。

したがって、各種ある経済指標において、

「好景気になる際に経済指標が上向く順番」も、
「不景気になる際に経済指標が下向く順番」も、

 国

 ↓

 企業

 ↓

 消費者

という順番になるわけです。

おわかりになるでしょうか?

自分で書いていてナンですが、
まだ始まったばかりの西ヤンレポートですが、
我ながらコテコテとした文章で申し訳ないです。

ただ、上述したような「見かたの法則」さえ覚えておけば、
経済指標はかなり理解しやすくなります。

では、上記の「見かたの法則」を元に、
チクとこれまでのアメリカ経済の歴史をひも解き、
経済指標の見かたのコツをつかんでいきたいと思います。

まずは下記のグラフを開いてください。

(クリックすると大きくして見ることができます。)

はい。

こちらのゴチャゴチャとしたグラフは、
1983年から現在までのアメリカにおける主要な経済指標である

(1)政策金利
(2)鉱工業生産指数
(3)失業率
(4)消費者物価指数(CPI)

についての西ヤンの手作りグラフです。

この上記4つの経済指標はそれぞれ、
先ほどの「見かたの法則」に当てはめると、

 国   (1)政策金利

 ↓

 企業  (2)鉱工業生産指数

 ↓

 消費者 (3)失業率
     (4)消費者物価指数(CPI)

ということになります。

したがって、
上記4つの経済指標の先頭に書いてある番号(1)~(4)は、
経済指標が好景気で上向いたり、
不景気で下向く「順番」になっています。

チクと余談ですが、

(1)政策金利

だけは他に代用できるものがありませんが、

(2)鉱工業生産指数
(3)失業率
(4)消費者物価指数(CPI)

については、似たような経済指標が存在します。

例えば、

(2)鉱工業生産指数 ⇒ (2)PPI(生産者物価指数)
として企業経済活動を表す別の経済指標で代用したり、

(4)消費者物価指数(CPI) ⇒ (4)PCEデフレータ
として消費者経済活動を表す別の経済指標で代用ができます。

ですが、今回、他の経済指標で代用せず、

(2)鉱工業生産指数
(3)失業率
(4)消費者物価指数(CPI)

を利用して解説する理由としては、

・一般的に大変有名な経済指標である。

・アメリカだけでなく、
 世界中で共通して利用されている経済指標である、

・古くからある経済指標なので、1983年という
 30年以上前にさかのぼれるデータが存在する。

という理由があるからです。

それから、これは更に余談で、
しかしながら余談では済まされない大事な話なのですが、
様々な経済指標を一言で言えば、
野球場で観戦する野球みたいなものだと私は考えます。

どういうことかと言うと、
例えば野球場の後方席のライトスタント席で野球観戦していたときに、
バッターが大きな当たりを打ったとします。

ライトスタンド席から観戦していると
大きな当たりがヒットなのかホームランなのか、
往々にして打ったボールが落下するまではよくわかりません。

しかし、一塁席で観戦していれば、
打った瞬間に「あ、これは入ったな。」と
わかったりすることが多かったりします。

逆に、バッターが大きな当たりを打ったとき、
ライススタンド席から観戦していると、
打った瞬間に「ファールだな」とすぐわかったりします。

しかし、一累席で観戦していれば、
その大きな当たりがファールなのかホームランなのか、
打ったボールが落下するまではよくわかりません。

このように、打った当たりが落下するまでは、
ホームランなのかヒットなのかファールなのか、
「座っている観客席」によって「違い」が生じるわけです。

チト強引ですが、これを経済指標に当てはめて考えると、
例えば、企業の経済活動の状態を知りたいと思った場合、
「鉱工業生産指数」で見ると、企業の経済活動が停滞に見えても、
「PPI(生産者物価指数)」で見ると、好調に見えることがあります。

逆に、
「鉱工業生産指数」で見ると、企業の経済活動が好調に見えても、
「PPI(生産者物価指数)」で見ると、
停滞しているように見えることがあります。

とは言え、
「鉱工業生産指数」も「PPI(生産者物価指数)」も、
同じアメリカ経済を見ているのですから、
結局のところは、企業の経済活動が好調であれ停滞であれ、
「鉱工業生産指数」も「PPI(生産者物価指数)」も
多少の誤差があったとしても、
同様の数値やグラフになってきるわけです。

バッターの打ったボールが、
ライトスタンド席で観戦していると大きく飛んでいるのに、
一塁席で観戦していると内野ゴロに見えることはまずありません。

それでも、より早く、より正確に、
アメリカ経済を判断しようとするならば、
似通った経済指標であっても、
たくさんの経済指標を見た方が良いことも確かですし、
実際、市場関係者やFRBも含めた世界中の中央銀行は、
そうしているわけです。

・・・と、わかりやすく例えようとして、
かえってわかりにくくなってしまった感はありますが・・・
もう少しだけお付き合いください。

先ほどのグラフを今一度ご覧ください。

このグラフの時間軸についてですが、
こちらは「二つの軸」のグラフとなっていて、
グラフ左側の軸が

(1)政策金利
(2)鉱工業生産指数
(4)消費者物価指数(CPI)

の数値を表し、

グラフ右側の軸が

(3)失業率

の数値を表しています。

(1)政策金利
(2)鉱工業生産指数
(4)消費者物価指数(CPI)

は、好景気になると数値が上昇し、
不景気になると数値が下落する傾向があり、

(3)失業率

は、逆に好景気になると数値が下落して、
不景気になると数値が上昇する傾向があるので、

(3)失業率

だけ、右側の別軸にして数値メモリも上下逆にしています。

それから、グラフ左側にある
白ヌキの「始A」「始B」「始C」をご覧ください。

この「始A」「始B」「始C」から始まって、
[1] → [2] → [3]・・・と、
解説は順番に右側に進んでいきます。

・・・という「いざこれから!!」というところですが、
最近、腱鞘炎気味の我が右腕が悲鳴をあげてきましたので、
今日はチクとこの辺で終了します。

次回は、西ヤンレポート2015年8月その2、
「FRBは政策金利を利上げのか?」です。

どうぞお楽しみにしてください。

FRBは政策金利を利上げするのか?

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